ハワイで軽めの詐欺に合った話




数年前に行った新婚旅行。行先はハワイでした。


最高にリラックスした世界的観光地:ハワイで詐欺に合っちゃったのを思い出したので記事にしようと思います。


詐欺は、ある朝、突然に。


確か9:30から開かれていたウクレレのワークショップに参加し、ハワイアンサウンドを体験した帰りだったと思います。


時間は10:30を過ぎた辺りでしょうか。天気もよく、カラッとした暑さで気持ちがいいです。


昼食までは特に予定もなく、妻と一緒にのんびり散歩でもして、土産物でも見つつ、ハワイ感を堪能しようと思って歩いていました。


するとカタコトの日本語で話しかけられたんです、急に!


相手は30~40代と思われる白人男性でした。



「ハーイ、オハヨウゴザイマス!ニホンジン?」

僕「わ、えと、おはようございます。日本人ですけど…?」

「オー!サムライ。コレ、ヨンデクダサイ!」

僕「??」



渡された紙(チラシだったかな?)には、

【私は恵まれない子供たちに食糧支援をするボランティアをしています。もしよかったら寄付をお願いします。】

みたいなことが書かれていました。


「ニホンジン、ヤサシイ。ミンナ、キフ、シテクレマス!」


彼はそういうと別の紙を見せてきました。それは名簿みたいな感じになっていて、日本人と思われる名前と出身都道府県がローマ字で、さらに寄付した額が数字で書かれていました。


「 Yamada Taro  Tokyo $20‐」 みたいな感じです。


これが数名分、名簿にズラッと書き連ねてありました。名前と出身は全部バラバラだったのですが、寄付した額はなぜか一律20ドルになっていました。


僕「みんな20ドル?」と男に聞くと、

「20ドル、オオイヨ~!」とのこと。


もう一度その名簿をよ~く見てみると、どうも寄付した人の筆跡が同じような気がしますし、全員が一律で20ドルも寄付するのか…?と疑問に思いました。


当時のレートでも日本円で2000円を軽く上回る額ですし…。う~ん、困ったぞ、と。


慈善活動なのか?詐欺行為なのか?


僕は考えました。導き出された答えは「これって詐欺なんじゃないの?」ということです。


いくら常夏のハワイでリラックス脳になっているとはいえ、気付かないわけはありません。


しかし、次の瞬間「いやいや、この人は本当に食料支援のボランティアをしていて、たまたま筆跡が似通った人が、全くの偶然で20ドルずつ寄付していったのではないか」とも思いました。


果たして、彼の言動は「観光客から20ドルちょろまかす」ためのものなのか、「本当に恵まれない子供を助ける」ためのものなのか、短時間ですが頭フル回転で考えました。


結局のところ、「慈善か詐欺か、どちらであるとも断定はできない…」と判断。


いくら怪しいとはいえ決めつけてはいけませんもんね。彼がホントにボランティアで寄付金を集めていたとしたら無下に断るのも気の毒やしな…と。


迷いに迷った挙句、最終的に僕は寄付はしました。


ただし、20ドルではなく1ドルだけです。


ポケットに入っていた1ドル札を手渡すと、


「1dollar?オー、ビンボーサムライ!」


貧乏侍とは何だ!と少しムッとしましたが、彼には悪気はないのかも知れないし、20ドルあればもっと多くの子供を助けられると思っていたからこその発言かも知れないので心を静めました。


僕「イエス!ワンダラー、オンリー。サンキュー!」


そういって、その場を後にしました。今になって考えてみても、おそらくは…まぁ(決めつけてはいけないんですけど)詐欺だったのかなぁと思います。


本当に寄付されたかどうかなんて確かめようがないですし、ハワイで気が緩んでいる日本人観光客5人から20ドルずつもらえれば、1日で100ドルになっちゃいますからね。


アホな日本人、あ、いやいや。危機意識に欠ける日本人を毎日5人ちょろまかせば日本円で1万円以上ですからね。うまくいけば美味しい仕事なのかも知れません。


両親に聞いた話では、かつてはハワイの街なかで観光客の肩にオウム(鳥)を勝手に乗せ→記念写真を撮り→写真を強引に買わせようとたり、写真を買わないというのであれば肩のオウムを取り外す手数料(なんじゃそら)を取ろうとしたり…そういう手口もあったそう。


人が集まれば、どんな商売も成立するらしいので、こういう手法を実践する輩も少なからずいるってことでしょうねぇ。


今後、ハワイに行かれるのであれば詐欺的な行為にはご注意くださいね。